冬の悩み

窓の結露からカビが出るのはなぜ?止めるために変える条件

窓の結露からカビが出るのはなぜ?止めるために変える条件

冬になると窓が濡れ、そのうち窓枠やゴムパッキンに黒い点が出てくる。拭いても取れず、翌年もまた同じ場所に出る。この繰り返しに心当たりのある方は多いと思います。

この記事では、結露からカビが出るまでに何がそろっているのかを整理し、どの条件を切れば繰り返しが止まるのかをお伝えします。東海3県(愛知・岐阜・三重)に対応する一級建築士事務所「窓暮らし診療所」がまとめました。

作成者 羽柴 良洋(株式会社友喜デザイン事務所 代表取締役/一級建築士・平成7年取得/屋号「窓暮らし診療所」) プロフィール

作成日 2026年9月23日 最終更新日 2026年9月23日 本記事は2026年9月時点の情報です 読了時間 約7分

窓の結露から、なぜカビが出るのですか?

カビが育つ条件がそろうからです。水分・温度・時間の3つで、結露はこのうち水分をつくり、暖房の入った室内は温度を用意し、拭かずに残った時間が3つ目を満たします。

結露からカビが出るまでの流れを示した3段階の図。段階1は水分が生まれる、段階2は乾かないまま残る、段階3は条件がそろって出る 図1 結露からカビが出るまでの3段階 STEP 1 1. 水分が生まれる 冷えたガラスと枠に 結露の水がつく STEP 2 2. 乾かず残る サッシの下やゴムの すき間に留まる STEP 3 3. 条件がそろう 水分・温度・時間の 3つが重なる 掃除で断てるのは3の段階だけです。1と2が残れば繰り返します。 出方は住まいの構造・暖房の種類・暮らし方によって異なります。 出典:窓暮らし診療所

どこに出やすいのですか?

サッシの下のレール、ゴムパッキンの周囲、そしてカーテンの裾や窓下の壁ぎわです。いずれも水が落ちてきて、そのまま乾きにくい場所という共通点があります。

乾きやすい窓まわりと乾きにくい窓まわりを2列で対比した図 図2 乾きやすい窓まわりと、乾きにくい窓まわり 乾きにくい条件 乾きやすい条件 カーテンを閉め切っている 窓の前に家具を置いている レールに汚れがたまっている 結露の量が多く毎日濡れる 日中はカーテンを開けている 窓の前に空氣が通る レールに詰まりがない 結露の量が少ない 同じ家の中でも、窓ごとに出方が違うのはこの条件の差によります。 条件は住まいの構造・向き・暮らし方によって異なります。 出典:窓暮らし診療所

カーテンを閉め切っていると、カーテンと窓の間の空氣が動かず、そこだけ温度が下がります。結果としてカーテンの裾が濡れ、そこにカビが出るということが起こります。窓の前に家具を置いている場合も同じです。

3つの条件のうち、どれを切ればよいですか?

現実的に切れるのは水分と時間です。温度は暮らしのために必要なので、下げる方向では考えません。水分を減らすか、残る時間を短くするか、という2択になります。

01**水分を減らす(暮らし方)**:燃焼にともなって水蒸氣を出す暖房を見直す、部屋干しの量を減らす、換氣扇を使う

02**水分を減らす(窓)**:窓まわりの表面温度が下がりにくい状態にする。結露が出にくい条件に近づきます

03**時間を短くする(拭き取り)**:出た水をその日のうちに取る。ただし枠のすき間に入った分までは届きません

04**時間を短くする(空氣)**:カーテンを開ける、家具を離す、サーキュレーターを当てる

このうち毎日の手間が続かないのは、窓の側の対策だけです。拭き取りも換氣も効きますが、続けるかどうかに結果が左右されます。どこまでを手間で引き受けるかという話でもあります。

窓の断熱は、どこに効くのですか?

窓ガラスと枠の表面温度が下がりにくくなることで、結露が出にくい条件に近づきます。出る水の量が減れば、カビの条件のひとつが弱まります。

ただし、カビが出なくなると断定することはできません。室内の湿度が高い状態が続けば、窓の性能を上げても結露が残ることがあります。湿度の側と表面温度の側、両方を見て判断します。

当院では、窓の状態・方角・熱のこもり方に加えて、家の構造や築年数による劣化、その土地の氣候風土まで見たうえで判断しています。カタログ上の性能ではなく「この家に、この工法は合うか」で見立てます。

効果が見込めない工事や過剰な工事はおすすめしていません。状況によっては「今は工事をおすすめしない」とお伝えすることもあります。

出典:出典:窓暮らし診療所「診る基準」(/usp/expertise/)

当院では、換氣と拭き取りで足りる状態に対して工事をおすすめすることはしていません。原因の切り分けを飛ばして工事を決めると、費用をかけても同じ悩みが残ります。

掃除のときに注意することはありますか?

製品ごとに使える場所と使えない場所が決まっています。サッシの金属部分やゴムパッキンを傷めるものもあるため、製品の注意書きをご確認ください。

ゴムパッキンを強くこすると表面が荒れ、かえって水が入り込みやすくなることがあります。当院は掃除用品を扱っておらず、特定の製品をおすすめすることはしていません。結露そのものの仕組みは結露のお悩みのページでも整理しています。

工事は、どれくらいかかりますか?

内窓を足す工法であれば、工期の目安は1窓あたり約1時間です。壁を壊さないため住みながら施工でき、カビが繰り返し出る窓から先に進めることもできます。

項目 内容 注記
工期の目安1窓あたり約1時間窓の大きさ・納まりにより変わります
工事の範囲壁を壊さない(内側に取り付け)住みながら施工できます
施工の単位部屋ごと・窓ごとに可能氣になる部屋から先に整えられます

出典:出典:窓暮らし診療所 /service/window/(工期の目安)

掃除で断てることと条件を変えて断てることを2列で対比した図 図3 掃除で断てることと、条件を変えて断てること 掃除で断てること 条件を変えて断てること 生えたものを取り除く レールの詰まりを取る 見た目が戻る 条件が残れば繰り返す 室内の湿度を下げる 窓の表面温度が下がりにくくする 水が出る量そのものが減る 工事の費用がかかる 掃除を続けながら、条件を変えるかどうかを決めるという順番になります。 効果の出方は住まいの条件・湿度・暮らし方によって異なります。効果を保証するものではありません。 出典:窓暮らし診療所

東海エリアの相談は、誰が担当しますか?

東海3県(愛知・岐阜・三重)は、東海所長の松井が担当します。現地調査・お見積りは無料で、その場で契約をお願いすることはありません。公式LINEで窓の写真を送っていただくだけの簡単なお見積りにも対応しています。

出典:出典:窓暮らし診療所 /company/(体制)//faq/ Q1・共通CTA

窓の工事に補助金は使えますか?

性能基準を満たす内窓の設置は、国の「先進的窓リノベ2026事業」の補助対象になり得ます。ただし対象製品・工事の要件と審査があり、対象になるかどうかは窓と製品の条件によって変わります。

この制度は住宅1戸あたり最大100万円が上限とされていますが、国の年度予算の上限に達すると受付が終了します。受給を保証する制度ではありません。最新の受付状況は公式サイトでご確認ください。

先進的窓リノベ2026事業 公式サイト(2026年9月13日確認)

交付申請は工事の完了・引渡しのあとに、登録された窓リノベ事業者が行います。お客様にお願いするのは必要書類のご用意程度です。

出典:出典:窓暮らし診療所 /usp/subsidy/ / 先進的窓リノベ2026事業 公式サイト

結露とカビのチェック(6項目)

当てはまるものにチェックを入れてください。

当てはまる数を数えて、下の早見表をご覧ください。

当てはまった数でみる読み取り方
当てはまる数読み取り方
0〜1個大きな不安のある状態ではなさそうです。寒い朝の拭き取りと換氣を続けていただければ十分です。
2〜3個暮らし方の側で変えられる部分がありそうです。カーテンの開け方と暖房の種類から見直してみてください。
4〜6個水分の量そのものが多い可能性があります。本格的な冬に入る前に、一度診ておくことをおすすめします。

まず何から始めればよいですか?

カビが出ている窓を、朝のうちに1枚撮ってみてください。水のたまり方とサッシの種類が分かると、暮らし方の側なのか窓の側なのか、おおよその見立てをお伝えできます。

当院では、現地調査とお見積りを無料で承っています。「相談だけでも大丈夫」という方も多く、公式LINEで窓の写真を送っていただくだけの簡単なお見積りにも対応しています。

出典:出典:窓暮らし診療所 /faq/ Q1・共通CTA

毎年同じ場所を掃除しているなら、その手間そのものを減らせるかどうかという見方もできます。秋のうちに確かめておくと、今年の冬から変えられます。

繰り返すカビ、条件のどこを切れるか確かめてみませんか

現地調査・お見積りは無料です。公式LINEで窓の写真を送っていただくだけでも、おおよその見立てをお伝えできます。

LINEで写真を送って見積もりを相談する

毎年同じ場所にカビが出ます。なぜですか?
その場所の条件が変わっていないためです。カビは、水分・温度・時間の3つがそろうと出やすくなります。掃除は生えたものを取り除く作業なので、3つの条件が残っていれば同じ場所に戻ってきます。

拭き取りを続ければ防げますか?
出た水を減らすという意味では有効です。ただし拭ききれずに窓枠のすき間やサッシの下に残った水は、そのまま留まります。毎朝拭いている状態が何年も続いているなら、水が出ること自体を減らす方向を考える段階です。

カビ取り剤を使えば解決しますか?
生えたものを取り除くことはできますが、出る条件は変わりません。また製品によって使える場所と使えない場所が決まっています。サッシの金属部分やゴムパッキンを傷めるものもあるため、製品の注意書きをご確認ください。当院は掃除用品を扱っておらず、特定の製品をおすすめすることはしていません。

内窓を入れればカビは出なくなりますか?
「出なくなる」とお伝えすることはできません。窓まわりの表面温度が下がりにくくなるため、結露が出にくい条件には近づきます。ただし室内の湿度が高い状態が続けば、結露は残ることがあります。湿度の側と表面温度の側、両方を見て判断します。

窓の工事に補助金は使えますか?
性能基準を満たす内窓の設置は、国の「先進的窓リノベ2026事業」の補助対象になり得ます。ただし要件と審査があり、対象になるかどうかは窓と製品の条件によって変わります。国の年度予算の上限に達すると受付が終了するため、受給を保証する制度ではありません。