午後から夕方にかけて西向きの部屋が暑くなる主な原因は、低い角度から差し込む西日が、断熱性能の低い窓をほぼ素通りして室内へ入ってくることです。処方の中心は、日射熱を反射する「遮熱タイプ」のガラス。今ある窓の内側に遮熱ガラスの内窓を足す方法なら、1窓あたり約1時間ほどの工事で、住みながら対策できます。費用面では、国や自治体の補助金を使える場合があります。
こんな症状はありませんか——西日ギラギラ型
名古屋市をはじめ愛知・岐阜・三重の住宅地でよく見かける、西向きにリビングやダイニングが面したお住まい。築20〜30年ほどで、窓は新築当時のアルミサッシに1枚ガラスのまま——そんな条件がそろうと、夏の午後、部屋の温度計はぐんぐん上がっていきます。
明るさや庭とのつながりを大切にした、本来はとても氣持ちのよい間取りです。ところが日が西へ傾く時間帯になると、その窓がそのまま日射熱の入口に変わります。「午後2時を過ぎるとリビングにいたくない」「夕飯の支度の時間帯がいちばんつらい」——問診の場でよくうかがう声です。
念のためお断りすると、これは特定のご家庭のお話ではありません。西向きの窓を持つ住まいに広く共通する「症状」を、一つのモデルケースとしてまとめたものです。思い当たる点があれば、以下の見立てと処方箋が、ご自宅にもそのまま役立つはずです。
名古屋を中心とする東海の夏は蒸し暑さが厳しく、日中の暑さが夕方まで長く尾を引くのが特徴です。西向きの窓にとっては、日射のピークと氣温のピークが重なる、一年でいちばん条件の厳しい季節と言えます。
西日ギラギラ型で起こりやすいこと
典型的な経過はこうです。昼過ぎから西側の窓ぎわの温度が上がりはじめ、フローリングやソファ、壁までが熱を蓄えます。部屋全体がいったん暖まってしまうと、エアコンの設定温度を下げても、なかなか涼しくなりません。
つらいのは、暑さのピークが夕方——家族が帰ってきて、いちばんくつろぎたい時間帯と重なることです。涼しくしようと設定温度を下げ続ければ電氣代がかさみ、「効かないから下げる、下げるから高くつく」という悪循環に入りやすくなります。窓ぎわの家具や床の日焼けを氣にされる方も少なくありません。
また、西日は熱だけでなく、光としてもまぶしいものです。テレビの画面が見えにくい、夕方はカーテンを閉めっぱなしになってしまう——そんな暮らしの小さなストレスも積み重なります。暑さ・まぶしさ・家具の日焼けまで含めて考えると、西の窓は住まいのなかでも特に働きの重い窓なのです。
1分でわかる!我が家の暑さ・電氣代セルフ診断を試してみる※個人情報の入力は不要です。その場で診断結果がわかります。原因の見立て——西日は、なぜこれほど暑いのか
夕方の太陽は空の低い位置にあり、西向きの窓を正面から照らします。真夏の西面の窓が受ける日射は、実は冬の南面の窓に匹敵するほど強いと言われています。
夏の冷房時、外から室内へ入ってくる熱のうち、およそ73%が窓などの開口部から侵入する——業界団体からは、こうした試算が公表されています(アルミサッシ+1枚ガラスなど、断熱性能の低い窓の住宅を想定したものです)。
アルミサッシ+1枚ガラスの窓は、この日射熱をほとんど遮らずに室内へ通してしまいます。「低い角度から正面に差す強い日射」と「熱を素通しする窓」——西日ギラギラ型の暑さは、この2つの掛け算で生まれている、というのが一級建築士としての見立てです。
| 窓・開口部 | 73% | |
| 屋根 | 11% | |
| 外壁 | 7% | |
| 換氣 | 6% | |
| 床 | 3% |
出典:一般社団法人 日本建材・住宅設備産業協会の資料をもとに作成。アルミサッシ+単板ガラスなど、断熱性能の低い窓を持つ住宅を想定した試算で、実際の割合はお住まいの条件により異なります。
処方箋——鍵は「遮熱タイプ」のガラス
Low-Eガラスには、日射熱を採り入れる「断熱(日射取得)型」と、日射熱を反射して遮る「遮熱(日射遮蔽)型」の2種類があります。西日の強い窓に選ぶべきは、遮熱型。表面の目に見えない金属膜が日ざしの熱をはね返し、室内への侵入を抑えます。
取り入れ方は主に3つあります。①今ある窓の内側に遮熱ガラスの内窓を足す(1窓約1時間・住みながら可)、②ガラスだけを遮熱タイプに交換する、③カバー工法で窓ごと新しくする(足場不要・多くは1日)。手軽さと効果のバランスから、まずは内窓からの検討が取り組みやすい入口です。
なお、室内側のカーテンは、熱が部屋に入ったあとで受け止めるかたちになるため、窓の位置で日射熱そのものを抑える対策が中心になります。日射が特に強いお部屋では、内窓に加えて、すだれやシェードなど窓の外側の日よけを併用すると、より効果的な場合があります。
そしてもうひとつ。内窓は「後付けの設備」と思われがちですが、枠の色や納まりの選び方ひとつで、部屋の印象は大きく変わります。窓暮らし診療所では、暑さへの効き目だけでなく、インテリアに馴染む美しい納まりまで含めて処方します。
ご相談から施工までの流れも、簡単にご紹介します。①公式LINEで窓の写真を添えてカジュアルにご相談いただくか、Webの「夏の暑さ・電氣代セルフ診断」(個人情報の入力は不要です)でおおよその傾向を確認 → ②一級建築士がご自宅にうかがい、窓の状態と日当たりの条件まで含めて診断 → ③工事内容と費用、使える補助金をあわせてご説明し、お見積り → ④ご検討(お見積りのあと、その場でお決めいただく必要はありません)→ ⑤ご納得いただけたら日程を調整して施工、という順番です。最初の一歩は、LINEで写真を1枚送るだけでも大丈夫。現地診断の前に、おおよその見通しを持っていただけます。
窓暮らし診療所の考え方
窓暮らし診療所は、建築業界38年・現場監督の経験を持つ一級建築士、羽柴良洋が代表を務める株式会社友喜デザイン事務所が運営する、窓断熱リフォーム(窓リノベ)の専門サービスです(友喜デザイン一級建築士事務所:鹿児島県知事登録 第1ー6ー106号)。私たちは単なる窓の交換業者ではありません。家の構造と氣候風土まで見極める「窓と空氣の専門医」として、症状をうかがい、原因を診断し、住まいに合った処方箋をお出しします。
西日のお悩みでは、窓の向き・大きさ・お部屋の使われ方に加えて、日差しの入り方や庇の出まで現地で確認したうえで、遮熱型か断熱型か、内窓かガラス交換かカバー工法かを、住まい全体のバランスで見立ててご提案します。「まず見直すべき窓」の筆頭は西日の強い窓——診断で最初に確認するポイントです。
せっかくのリフォームなら、見た目も妥協したくない——そんなお氣持ちも大切にしています。空氣と空間をデザインするアトリエ系建築事務所として、内窓の枠の色や納まりまで、インテリアに馴染む美しい仕上がりをご提案します。東海拠点(愛知・岐阜・三重)では、自宅をモデルハウスとして開放し、断熱の価値を「体感」で伝えることを大切にする所長の松井が、ご相談から施工までを伴走します。費用面では、使える国・自治体の制度をお調べし、申請まで丁寧にサポート。そして、強引な営業は一切いたしません。
対策のあとに期待できる変化
遮熱タイプの窓に見直すと、「窓ぎわの焼けつくような感じが落ち着いた」「午後もリビングで普通に過ごせるようになった」といった体感の変化が期待できます。窓の位置で日射熱を止められると部屋に熱がたまりにくくなり、冷房の効きも安定しやすくなります。
その分、設定温度を無理に下げ続けなくてよくなり、夏の冷房の負担がやわらぐことも期待できます。ただし、変化の度合いは窓の大きさ・向き・お住まいの条件によって異なります。ご自宅の場合の見立ては、一級建築士による現地診断のうえでご案内します。
あわせて知っておきたいのは、遮熱・断熱性能の高い窓は冬にも役立つということです。東海の冬は「伊吹おろし」と呼ばれる冷たい季節風が吹き、毎朝の結露拭きに悩まされるお住まいは少なくありません。室内の暖氣が窓から逃げにくくなるため、夏の西日対策として入れた内窓が、冬は窓ぎわの冷えや結露の軽減として働いてくれます。一年を通じて意味のある見直しになりやすいのも、窓リフォームの特長です。
我が家の冷房効率と電氣代をシミュレーションする※個人情報の入力は不要です。よくあるご質問
窓の断熱リフォームは、環境省の先進的窓リノベ2026事業をはじめ、国や自治体の補助金の対象になる場合があります(対象となる工事の種類・製品の性能などの条件や、予算・受付期間の定めがあります)。東海3県では、名古屋市の住宅等の脱炭素化促進補助(断熱窓改修)、豊田市の住宅省エネ改修補助制度、岡崎市の断熱改修補助、三重県伊勢市の住宅リフォーム促進事業補助金など、自治体独自の制度が使える場合があります(いずれも対象工事・製品などの条件や、予算・受付期間の定めがあります)。「うちはどの制度が使えるのか」——補助金制度に精通したスタッフがお調べし、申請まで丁寧にサポートします。
※強引な営業は一切ありません。一級建築士が直接対応します。フォームの入力は1分で完了。お電話(099-800-5374)でも承ります。